この状況は一体何と言っていいんやろか?
嬉しいっちゅーコトには変わりないんやけど。
でも信じられんっちゅー気持ちの方が強いんやわ。
せやってしゃーないやん。
何時ものコトを思えば疑いも出るっちゅーねん。



でもコレは
何時も迫害されてる俺への神様からのプレゼントっちゅーコトかな?

















神様のプレゼント
















えー、現在。
飲み会真っ最中です。
久しぶりの酒っちゅーコトで、向こうで薫君が暴れてます。
なんや、色々鬱憤が堪ってたっちゅーコトやね。
絡まれてる敏弥が泣きそうや。
可哀想に。
でも同情して下手に喋り掛けると、コッチに飛び火しそうやから何も言わんけどな。
あ、今度は心夜にまで絡みだしたで、あのおっさん。
何時もはあんなんにならんのに。
余程ストレス堪ってたんやね。
そう言えば、髪の方もなんかヤバ……(自粛)





「だぁーいくぅーんっvv」





ハッ!忘れてた。
今の俺の状況。
なぁなぁ信じられるか??
京君が俺に甘えてるんやで??
あの京君がっ!あの京君がやでっ??!!
ポテッと俺の肩に頭凭れさせて、まるで猫みたいにスリスリしながら
あの京君が俺に甘えてるんやでっ?!
信じられへんわっ!





「なぁなぁ堕威君…どないしたぁん?誰と喋ってんのぉ?」





おまけに呂律が回ってませんよ、この人。
何時も舌ったらずで喋っとるけど、今はそれ以上に舌ったらずで。
なんちゅーの、ハッキリ言ってまえば……





ムチャクチャ可愛ええねんっっ!!(心の叫び)





もうな?
さっきから心臓バクバクしてもーて、ちょっと苦しいねん。
何か身体熱いし。
いや、アルコールのせいちゃうで?
酒は強い方やからな、俺。
身体熱くなっとるのも心臓がバクバクしてるのも
みぃーんな、京君のせいなんや。
京君が甘えてくるもんやから、俺さっきから挙動不審になってんねん。
解るやろ?
普段俺がどんな目におうとるか?
恋人だなんて名前だけで、どっちかっちゅーと足蹴にされてるねん(泣)
可哀想やわー俺。
でもそんな俺にも幸せが舞い降りたんやっ!
京君が甘えてくれるっちゅー幸せが今、俺の上に舞い降りてくれたんやっ!
神様、ありがとうっ!!
例えソレが酒の力を借りたモノでも、俺には最高やっ!(ぇ?)






―――そう。実は京君、酒呑んでんねん(爆)









「だぁいくぅーん。さっきから何言うてんのぉ?」





スリスリって頭を俺の肩に擦りつけながら、京君が俺を見上げる。
ちょっとだけ潤んでるおっきな瞳。
薄紅を引いたようにピンクになってる頬。
洩らす吐息も少しだけ熱くなっとる。
ハイ、間違いなく酔っ払ってますこの人。






そうだよなー?
酔っ払わん限り、この恥ずかしがり屋の恋人が俺に甘える訳ないわなー
はぁー、一回でええから素で甘えて貰いたいもんやわ(泣)
でもなんでこの人、こんなにベロベロになってんの?





だいたい何時もなら、こんな飲み会になんて来ないよな?
酒嫌いやったし、こーゆう騒ぐ場所も嫌いやん?
なのに何で京君、今夜に限って来たんやろ?









「もぅ、堕威君っ!堕威君ったらぁっ!!」





うおっ!
俺の肩に頭突き食らわせてきましたよ、この人。
無視してた訳やないんだけど、返事せんかった俺が気に入らなかったらしい。
プゥッと頬膨らませて、俺を睨みつけてる。





あかんわっ!そんなん可愛すぎるっ!
頼むからそんな顔、せぇへんといてっ!
俺の理性、間違いなくブチ切れるから(爆)





「すっ…すまんっ!なんやった?」





俺が慌てて笑い掛けながら謝ると
京君は膨れっ面をすぐに引っ込めて、にひゃっと笑う。
うぉぉっ!メッチャ可愛すぎやっ!
緩んだ顔はそれだけで俺を天国へと誘うで、マジでっ!





「なにしてたん?さっきから呼んどるのに、見てくれへんし。」

「いやっ…何もしてへんよ?」

「なんや、喋っとったやん?誰と喋っとったん?」

「だっ…誰とも喋っとらんで?京君の気のせいやないの?」

「そうかな〜?」





うーん、と唇を窄めながら京君が俺を睨むように見る。
あかんっ!ソレも可愛すぎやっ!
ホンマに今日の京君、メッチャ可愛すぎっ!!
心臓がバクバクしすぎて破裂しそうやっ!
俺を殺す気なんっ??!!





「まぁええわ。なぁ〜堕威くぅーんっvv」





俺が見た事ですっかり機嫌良くなったのか、京君がまたスリスリと俺に擦り寄ってくる。
ホント、猫みたいやわ。
可愛ええっvv
でもホンマにどないしたんやろな?
こんなに酔っ払うなんて、不思議すぎやわ。





俺は絶対に有り得ない今の状況に頭の中で?マークを飛ばしながらも
今の状況を有り得ないと言い切った自分に対して少し凹む。
やって、ホンマに京君が甘えるなんてありえへんのやもん(泣)
でも甘えられて嫌な人間が居る筈もなくて。
ましてや何時も足蹴にされている人からの甘えに、俺が有頂天になるのも当然な訳で。





コレは、当然お持ち帰りでしょうっvvv





心は野望に燃える男になりますよ、堕威さんは(ぇ?)





久しぶりやもんなー、京君とお泊りなんて。
ずっと仕事で忙しくて、幾ら俺が誘っても「しんどい」の一言で蹴散らされてたモンな。
たまに、ほぉぉぉんっとにたまに、俺が泊まりに行ってもこの人、俺を放っておいてゲーム三昧やし。
あげくに上手く出来へんと俺に八つ当たりして、とっとと寝てまうし(泣)
俺やってな?我慢にも限界っちゅーもんがあるんやで?
でも怒らせると後が怖いから(情けない)ずっとずっと指咥えて我慢してたん。





でも今夜はちゃうっ!
京君から甘えてきたんやからっ!
スリスリしてきたんやからっ!絶対にお持ち帰りやっ!!
寝かせへんで〜京君っvvv(獣化)








俺は肩にスリスリしながら甘え口調で喋り掛けてくる京君の相手をしながら
何時飲み会がお開きになるか、それだけをひたすら待ち続けた。





―――薫君、はよ潰れてくれへんかな?(酷)



















さて、飲み会終了やっ!
俺の呪いが効いたのか、潰れてもーた薫君をセクシャルが運んでいる。
その隣では敏弥と心夜が真っ青な顔して、スタッフが用意してくれたタクシーを待っている。
ごめんな〜?薫君の相手、二人に任せてもーて。
でも俺も京君の相手で一杯やったからな、堪忍してや?





なんて、心にもない詫びをポツリと心の中で呟いて
俺は京君の姿を捜す。
どこ行ってもーたん?俺のお姫様は?





「だぁーいくんっvv」





うおっ!
可愛い声出しながら、背中に体当たりしてきたわ。
そのまま俺の腰に腕を回してキュッと抱きついてきた京君は、振り向いた俺を見上げる。
狂暴なぐらいに可愛すぎっ!
こんなん夢のまた夢みたいや。
………実は、こんな恋人らしいコト密かに憧れてたりして(笑)
俺って結構乙女やんな(馬鹿)





「なぁなぁ、堕威君っv」

「なんや?」

「あんな?…そのっ…んと…」





うおおおっ!!
信じられへんっ!
あの京君がもじもじしとるやんっ!!
コレは夢か幻か????
メチャメチャ可愛すぎやんっ!!
写メして撮っておきたいわっ!!





「どないしたん?あ、もしかして気持ち悪いんか?」





結構飲んでたと思うからな、京君。
顔色は……悪くないと思うけど、顔に出ぇへんのかもしれんし。





「んーん、ちゃうねん。あんな…?」





んーんってvv
ちっちゃい子供がするみたいに頭振ってるしvv
ホンマ、最強に可愛えすぎっ!!





「ん?なんや?」

「……今から堕威君トコ、行ってええ?」

「……は?」

「せやからっ…堕威君トコに行きたいんやけど……あかん?」





どうやって持って帰ろうかと(京君はモノやないけど)考えあぐねていた矢先
京君の方からそう言って貰えた俺は、暫し呆然としてしまう。





てか、京君からのお誘いの言葉やんっ!
お持ち帰りするつもりやったんに、先に言われてもーたわっvv





「えっ…ええよ?」

「ほんまっ?!せやったら、はよ行こっ!」





俺のちょっとどもった返事にそれでもニパッと笑った京君が
そう言いながら俺の腕に自分の腕を絡ませてくる。
小さな身体が、全てを俺に預けるように凭れてくる。





ホンマにどないしたんっ?!
こんなコト、絶対にせぇへんのにっ?!
もしかして明日、俺死ぬんか?
それとも大雪か槍でも降るんちゃうか????





でも現金な俺はソレが物凄く嬉しくて。
そんなコトで嬉しがる自分がちょっと情けなかったけど(笑)
擦り寄る京君の身体からフワッと立ち昇った甘いアルコールと体臭にほんのりと酔いながら
俺は満面の笑みを浮かべて先を行く京君の危ない足取りを追って歩き出した。















「堕威くぅーん、みずぅぅ…」



やっぱりかなり酔っていた京君は、俺の部屋に着くなりソファに倒れ込んで水を要求する。
俺はヤレヤレと苦笑しながらも、言われた通り水を用意するためキッチンへと行く。
酔って可愛くても、やっぱり我侭なお姫様や。
でもそんなトコがええんやけどなvv





「ほれ、水持ってきたで?」

「うん、ありがとぉー…」





ミネラルウォーターの入ったグラスを差し出すと、京君がもそっと起き上がってソレを手に取る。
そのままグラスの淵を口につけ飲もうとするんやけど、手つきが危なっかしい。
だから俺は京君の隣に腰を下ろして、グラスを持つ京君の手に自分の手を重ねると、
もう片方の手で京君の頭を支えてやりながら、ゆっくりと京君の口にグラスを持っていった。
コクコクと小さな音を立てながら、京君がミネラルウォーターを飲んでゆく。
その度に上下する小さな喉仏が妙に可愛くて、いやらしくて。
俺はドキドキする心臓がこれ以上暴れないよーに、スゥッと息を呑む。





アルコールで火照った頬は薄紅色に染まってる。
そのシャツの下の肌も……薄紅色に染まってるん?





瞳が離せなくて、俺はミネラルウォーターを飲み続ける京君をじっと見つめる。
トロンと潤んで心持ち伏せられた瞳から、仄かに紅い頬と同じように薄紅の首筋を。
さり気なく京君の頭を掴んでいた手をそのまま、京君の肩に滑らせて。
俺は引き寄せるように肩を掴む自分の手に力を込める。





伝わった熱さは肌の火照りを教えるようで。
更に俺の心臓をドクドクと暴れさせる。
呼吸を乱れさせる。





「…んっ…ありがとぉ…」

「もう、ええんか?」

「うん…へいきや…」





ポテッと俺の肩に頭を乗せて凭れてきた京君。
ミネラルウォーターで濡れた唇が、仄かなルームライトに照らされて光っていて。
艶があるように光るその唇に俺の瞳が自然と釘付けになる。






そういや、もう何日キスしてないんやろ?






「……ごめんな?きゅうに押しかけてもーて…」

「京君?」

「迷惑…やなかった?」





肩に凭れたまま、瞳だけを上げて俺を見る京君。
心なしか潤んだ瞳はゆらゆらと不安気に揺れていて。
俺は慌ててブンブンと頭を振る。





迷惑やなんてあるかいなっ!
俺はずっと京君と一緒に居たかったんやからっ!
ずっとずっとこうして二人っきりになれるの、待ってたんやからっ!





「……ほんならええけど…」





俺が勢いよく捲し立てると京君が嬉しそうに笑う。
またスリスリと擦り寄ってくる。





なぁ?ホンマにどないしたん?
幾ら酒に酔ってるとはいえ、こんなに甘えるなんてコトないやろ?
何が……京君をそないにさせとんの?





何となく甘えられる事に慣れていないせいか、俺は今夜の京君に不安を感じて。
そっと擦り寄る京君を見つめる。



京君は猫のようにスリスリしてる。
飲み会の時と同様に、頭を俺の肩に押し付けて擦り寄ってるだけ。
俺を見上げた瞳は少しだけ伏せられたまま、俺から離れて何処かを見ているようで見ていない。






「京君…?」

「……なんか…あかんわ…」

「え…?」

「……堕威君居らんと俺、あかんみたいやわ。」




………はい?
言ってるコト、解んないんすけど?




「……ココんとこ仕事忙しゅうて、ずっと逢ってなかったやん?」

「あーまぁ…」

「逢っても仕事場やからあんま話出来へんし…
 遊びに行こう思うても、何かタイミング合わへんし……」

「うん…」

「ずっと離れとったから…ちょっと淋しかったん、俺。」




はいいっっ???
京君、今なんてっ???




「……せやのに堕威君、全然俺のコト構ってくれへんしっ……
 誘われるのん待ってたんに、何も言ってくれへんしっ……
 せやから俺、今日来たくもない飲み会に参加したんやで?
 もしかしたら終わった後、堕威君と一緒に居られるかなと思うて……」

「京君っ…」

「でも堕威君、飲み会でも何や俺のコト見てくれへんかったし……
 もしかしたら迷惑やったんかなって思うて……淋しかったの、俺だけなんかな?って思うて…」

「きょっ…」

「あーっ、こんなん俺らしくないわっ!ごめんっ!今の忘れてやっ!」






言ってて京君は恥ずかしくなったのか、急に声を荒げて叫んで。
ブンブンと頭を激しく振る。
その度にパサパサと俺の肩に当たって音を立てる京君の髪。
柔らかくて手触りの良い、綺麗な短い金髪。






「……俺も…淋しかったで?」

「堕威君…?」





キュッと締め付けられた胸の痛みに押されて
トクンッと跳ね上がった心臓に押されて
俺は頭で考えるより先に、言葉を唇から零す。






「ずっとずっと、京君と一緒に居たかったで?一緒に居たいの、我慢してたんやで?」

「堕威君っ…」

「でもあんま我侭言って嫌われたくないから、言わんとったんや……」

「そんなんっ…!」

「言えへんかってん……しんどいなんて言われたら、結構凹むからな。」





そう言って俺は苦笑を零して京君を見る。
正直、ソレはホンマのコトやったから。
何時だって俺は京君と一緒に居たいんやで?
でも我侭って言われたら何も出来へん。
確かに一緒に居たいっちゅー想いは俺の我侭なんやと思うから。
だから、言えへんかってん。
「しんどい」なんて言われたら凹むし、嫌われたらもっと凹むから。
ホンマは逢いたくて一緒に居たかったけど、言えへんかってん。







「……あほやな…俺ら。」

「京君?」

「俺も堕威君も逢いたいの我慢してっ…一緒に居たかったん我慢して…あほや。」

「……そうやな。」

「言ってええんやで?堕威君は…」

「え…?」

「いっつも俺の我侭聞いてくれるやん?せやから堕威君も我侭言うて、ええんやで?」

「京君…」

「俺いっつも素気ない態度とか、しんどいとか言うてまうけど……
 でも堕威君は言ってええんやで?我侭吐き通してええんやで?
 せやないと俺、ずっと言って貰えへんと言うコト聞けへん……」

「………」

「……俺だけ…どんどん我侭になるん、嫌やっ…」

「京君っ…!」





小さな声でポツリポツリと呟いて、京君がキュッと俺のシャツの裾を掴む。
心なしか震えていた細い指先。
それでも離すまいというかのように、俺のシャツをギュウッと握り締めていて。
俺は伝えられた言葉とその仕草にギュッと心を締め付けられる。
きっと京君の指先が強く掴んでいるのは、俺の心。





俺はそっと両手で彼の薄紅色の頬を包んで、持ち上げて。
甘く潤んだ京君の瞳をじっと覗きこんで
トクトクと甘く痛む胸をそのままに、唇を開く。






「……好きやで?京君…」

「堕威君…?」

「好きやっ…大好きやで?…愛しとぅよ…」






零れ落ちる想いを綴って、溢れるぐらい綴って。
そうして俺の言葉に驚いて、瞳を大きく見開いた京君を引き寄せて
俺は彼が何かを言う前に、その唇に自分の唇を重ねる。
優しく柔らかく、押し付けないで重ねるだけのキスを
俺は込み上げる感情を堪えながら続ける。







きっと酔った弾みで京君は、言うてまったんかもしれへん。
何時もの京君からは信じられへん態度と言葉やからな。
でも、それでもええ。
例え酔っ払っとって、明日になったら何も覚えてへんって言うてもええ。
今確かに京君は、きっと隠してた本音を俺に言うてくれたんやと思うから。
そう信じられるから。







重ねるだけのキスを繰り返して、頬を包んでいた両手を彼の身体に回して
俺はそっと抱き寄せながら、重ねた唇を静かに離す。
俺の胸に包まれた京君は、更に甘く濡れた瞳で俺を見上げて。
小さな吐息を濡れた唇からそっと吐き出す。
俺は小さく笑いながら、包んだ彼の小さな身体をギュッと抱き締めて
そのままコツンと彼の額に自分の額をぶつけながら、その瞳を真っ直ぐに見つめた。





「我侭は、京君の特権やで?」

「堕威君…?」

「京君が我侭言わへんかったら、俺の方が調子狂うやん。
 せやから何時だって言うてええんやで?……もっともっと我侭言うてええ。」

「だっ…」

「京君はそのままでええ……いっつも我侭言うて欲しいねん……
 京君から我侭言われると、それだけ俺は愛されとるって思えるねん……
 ソレを聞くのが俺の特権なんやから…その特権、俺から取らんといてや?」

「堕威君っ……」

「あ、でも一つだけ……今だけ俺の我侭、聞いてくれへん?」

「……んっ…なに?」

「京君が欲しい…」

「……っ…」

「あかん…かな?久しぶりに京君、感じたいんやけど……」

「……っ…嫌やなんて、言う訳ないやろっ…!」






そう言って京君は俺の首に腕を回して、強く抱きついて
驚いてピクンッと揺れた俺の唇に自分の唇を押し付けてくる。
先程までの優しいキスじゃなくて、深い深いキスを仕掛けてくる。
小さな唇は薄く開いて俺を包み込んで
悪戯っぽい舌がチロチロと俺の唇を擽る。
京君なりの、誘い方。
我侭なお姫様の、精一杯の可愛ええ誘惑。





俺は嬉しさにトクンッと胸を甘く鳴らして
溢れる想いに心を震わせて
深いキスを続ける京君の舌に自分の舌を絡ませながら
そっとその身体を抱き上げた。





「…んんっ…だいっ…く…っ…」

「折角やから、ベッド行こな?」


























ずっと独りで寝ていたベッドの上。
今夜は京君と一緒に。
互いに着ていた服を脱がしあって、晒された肌を重ね合わせながら
白いシーツの上に寝転がる。




「…んぁっ…あっ…だいっ…んんっ…」

「…京君っ…きょお…っ…ふっ…」

「ふぁっ…!やぁ…っ…イッ…ぁ…っ…」




俺を受け入れながら、京君が甘い声を上げ続ける。
普段からは想像もつかない程に甘く蕩けた声を、惜し気もなく零して。
吐息と蜜に塗れた艶やかな顔を歓喜に歪ませている。





俺は京君の細い腰を掴みながら、抉るように自身を捻り込ませ
締め付けてくる彼の粘膜を擦り上げるように衝き上げる。
熱い熱い、京君の中。
その熱さは俺の背筋をゾクゾクと震わせ、頭の中を痺れさせて
本能だけを剥き出しにさせる。





「…ぁあっ…堕威くっ…あんっ…あっ…」

「…京君っ…京っ…」

「…やっ…も、だめっ…ぁ…あっ…あっ…!」





俺のリズムに京君が激しく頭を振りながら、必死でしがみつく。
嬌声を上げながら、しがみつく指先で爪を立てながら
俺の本能に翻弄されてゆく。





「あっ!やぁぁっ…だっ…ひぁっ…!」





そっと指先を伸ばして、二人の間でヒクついていた京君のモノに触れる。
ソコは、滴るぐらいに蜜を溢れさせ、小さく震えていて。
俺の動きに合わせるように時折ピクピクと揺れて、解放を待ち望んでいる。
キュッと優しく握ってやると、途端に京君の身体がビクンッと弾ける。
その反応が嬉しくて思わず唇を綻ばすと、俺は握った京君のモノをそのまま扱き始めた。





「んぁっ…あふっ…だいっ…ぁあっ…く…っ…」

「……気持ち…ええ?」

「…んっ…イイッ…ふぁ…っ…あ…んっ…」

「もっと…声出してや…?」

「いややっ…そんなんっ…んんっ…」

「俺しか聞いてへんやんっ……くっ…」

「……堕威くっ…だからっ…恥ずかっ…しい…っ…あっ…んっ…」

「……そんな可愛ええコト、言うなやっ…」





ドクンッと弾けた衝動。
瞬く間に走り抜けた甘い痺れは、背筋をゾクリと震わせて。
孕んで大きくなった俺の中の熱を弾けさせようとする。





俺は扱いていた京君のモノの先端を親指で擦りながら、同時に彼の中を突き上げて。
大きくなりすぎた熱の塊を彼の中に迸らせようとする。
もしかすると汚いだけの熱の蜜。
けれども確かに想いの結晶であるその蜜を、俺は京君の中に注ぎ込んで
彼と一つに溶け合う夢を見る。





決して叶えられない夢だけれども。







「あぁっ…だいっ…だいっ…ぁんっ…あっ…あっ…!」

「くっ…きょお…っ…きょお…っ…!」

「も、あかんっ…イッ…ふぁっ…あぁ…っ…!」

「……んっ…きょおっ…!」





激しく突き上げ、抉るように動かして
最後にグッと深く突き上げながら、彼のモノを強く扱いた瞬間
京君は絶頂へと昇りつめて。
ビクビクッと身体を痙攣させながら、俺の手に熱を迸らせる。
同時にギュッと締まった彼の粘膜は、俺のモノを甘く包み込んで
同じように絶頂へと導かれながら、俺は孕んだ熱を彼の中に迸らせた。
























「……京君…」



激しすぎた行為に疲れたのか、それともアルコールのためなのか
京君は達した後、すぐさま眠りについてしまって。
俺はちょっぴり淋しい気持ちを感じながらも、幼い寝顔を優しく見つめる。
まだ汗で湿ったままの前髪をそっと掻き上げて、小さな寝息を零す唇に触れて
俺は飽きもせずに京君の穏やかな寝顔を見つめ続ける。




「……嬉しかったんやで?…甘えてくれて…」




例えアルコールの力を借りたモノだったとしても。
明日になればきっと忘れてしまう言葉だったとしても。
きっと今夜の彼が、本音の彼。
そう信じられる。間違いないと言い切れる。
だからコレはきっと、神様のプレゼント。





「たまには素でもこんなんやといいのに……」





ポツリと溜息交じりで呟いて、苦笑して。
俺はそっと柔らかな京君の頬に唇を寄せる。
今はもう桃色の柔らかな頬。
小さな弾力と仄かな温かさを俺に伝えてくれる。
ソレはとても小さくて、でも計り知れない程の大きな幸せを教えてくれる。





「贅沢は言うたらアカンな?」





スリッと自分の頬を京君の頬に摺り寄せて、零れた小さな笑い声を噛み殺して
俺はほんのりとあったかい京君の身体を自分の腕の中に引き寄せる。
胸の中に包み込んで、ギュッと優しく柔らかく抱き締める。





「……おやすみ、京君。」





小さな声で呟いて、もう一度幼い寝顔を見つめて
俺は幸せを噛み締めながら瞳を閉じる。
すぐに襲い掛かる睡魔に身を任せて、意識を飛ばそうとする。
その瞬間、腕の中で京君がもそっと身動きした。







「……ホンマ、贅沢やで?堕威君。そんなん素でなんか、無理に決まっとるやろ?
 でも……何時だってコレが俺の本音やで?堕威君と一緒に居たいんやで?」








眠りにつく前に聞こえてきた京君の声。
ぶっきらぼうで、でも優しくて柔らかかったその声が呟いた言葉は聞き取れなくて
俺はなんやろ?と思いつつも、襲う睡魔に勝てなくて意識を手離す。








でもきっと嬉しいコトを言うてくれたんやと思う。
その証拠に俺の頭を撫でる温もりは小さくて温かかったから。
俺はクフッと笑いを零しながら、完全に眠りについた。









―――また京君に素気なくされたら、神様はプレゼントくれるやろか?
そんなん甘い考えかな?
それよりも明日、京君はどんな顔して俺を見てくれるんやろ?
俺が今夜のコトを言うてもきっと信じへんやろうけど
でも真っ赤に染まった可愛ええ顔を見せてくれるんやろな。











+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

初堕威京(エロ有)小説でした★
この話はレッテルパラドックスの未邑様に捧げます。
どうぞお持ち帰りして下さい。

てかさ、ごめんなさいっ!!
リク通りになってないっちゅーかなんちゅーか(泣)
エロも中途半端だし(爆)
ひたすら甘い話、甘い話って自分で念じながら書いてみたんですけど
何もかもが中途半端でしたね(爆)
おまけに馬鹿みたいに長いし、訳わかんない話になってるし。
ホントに折角の捧げモノがこんなんになってしまって申し訳ないです(玉砕)
それでも貰ってくれたら嬉しいです★

因みに京君、酔ってたけど
意識はしっかりあったというオチでした(笑)
こんなトコで説明すんなよ(泣)



+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

あああありがとう御座いますー!!
私の酔っ払った京くん★とかゆー訳解んないリクをここまで素敵に・・・!
堕威くんは京くんに馬鹿みたいに甘くてラヴラヴだし!
どうしてこんな素敵な文章が書けるんですか?
長いお話は本気で感情移入できて素晴らしいと思いますデス★←何語?
もぅ、本当にありがとう御座いました!
大切に保管して一生もんの宝にしますvV

20041027  未邑拝





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