俺にとってといる時間はゲームみたい。
      どうやったら喜ぶかな、とか、どうやったら怒らせるのかな、とか。
      いろんな事考えならが1個ずつを知ってってさ。














      PLAY "L" GAME













      「そんなに怒んないでよ〜!可愛い顔が台無しだヨ?」





      「・・・もう帰る・・・」





      「マジごめんってばぁ〜!」





      「甘えるな!もう知らん!!」


















      今日は待ちに待った久々のとデート。
      お互いの予定が合わなくてずっと会えなかった。
      そりゃね、毎日メールするし毎晩電話もするんだけどさ。
      声聞けば聞くほど会いたくなっちゃったりするわけで。
      笑われるかもしれないけど、何回も家の前まで行ったんだ。
      でもさ、仕事終わって帰るとなると、深夜回ってたりするわけ。
      もし寝てるんだったら無理に起こしたくないじゃん?
      だから健気に家の前での部屋の窓を眺めてたり。
      下手したら唯のストーカー。





      3時に駅前、これが待ち合わせの時間。
      嬉しくって眠れなかった俺って、ちょっと可愛いかも。
      何着て行こっかな、と悩む自分に突っ込みを入れながら駅へと急いだ。
      10分遅刻の俺にが手を振って駆け寄ってくる。
      お、プリーツスカート穿いてるは初めて見た!
      短いスカートは小さいによく似合う。
      俺は飛びついてきたを子供をあやすみたいに高く抱き上げた。
      わぁ!と笑いながら目を瞑るは本当に子供みたいでさ。
      俺は抱き上げたまま上にあるの唇にキスをした。
      





      久しぶりにと手繋いで歩く街。
      小さくて柔らかい手は、握っててすっげぇ安心する。
      繋いだ手に力を込めたら、迷子になるねって握り返してくれた。
      ヤバイ・・・マジで可愛い!!
      今日はね、を喜ばせてあげようと思って計画立ててきたんだ!
      えっと最初は・・・




      「敏弥!ゲーセン行こ!ゲーセン!」





      「・・・はい?何でゲーセン?!」





      「良いでしょ?お願い!」





      やめろって、その恐ろしく可愛い顔すんの。
      天然上目遣いほど怖いもんはねぇよな。
      そんなこんなで俺の計画なんての笑顔の内に消え去った。
      でも、すっげぇ嬉しそうにありがとうって言うは可愛くて。
      俺達はは手を繋ぎなおして、そのままゲーセンに向かった。
      深夜まで考えた計画なんて、もうどうでもいいや。
      俺、と一緒にいれればどこでもいいもん。
      





      「コレ!コレしたい!!」





      「何これ?初めて見た」





      「こないだね、友達とやってかなり楽しかったの!」





      「でもさ・・・俺とじゃ体格差でが不利じゃん?」





      「気合と根性で勝つ!!」





      ゲーセンについて早々に引っ張ってこられたゲーム前。
      そこには見た事もないゲームがあって、は自信満々におもしろいと言う。
      前にでっかい画面があって、前には取っ手が2つ付いた本体らしきもの。
      左が赤で右が青の取っ手がついたソレは、両方繋がったスライド式で。
      の話によると、取っ手を動かすと画面のキャラが同じに動くらしい。
      2人で画面見ながら押し合って、相手を負かすゲームっぽい。
      明らかに俺の方が有利なんだけど、は負けん気満々じゃん?
      よっし!ここは彼氏らしく頑張っちゃいますか!





      「最初はブロックから相手を落とすんだからね!」





      「オッケー!悪いけど、瞬殺するからな!」





      「出来るもんならやってみろ〜!」





      かくして始まったカレカノバトル。
      つーかな、やってみたら意外におもしろいんだって!
      次は崩れてく橋の上で相手を押しやって谷に落とすステージなんだけどさ。
      は血も涙もない鬼の様にガンガン突撃してくんの。
      ま、俺も負けてやんねぇーけどな!





      「ちゃ〜ん?イイのは威勢だけですか〜?」





      「うるさいなぁ!敏弥がでっかいのが悪い!」





      「気合と根性って言ってたのはどこのどいつだよ」





      「気合と根性省エネバージョンで闘ってンの!」





      「あははは!!ぜってぇーバカだ!!」





      「敏弥、スキ有り!!」





      俺が手を離して笑ってるスキに、が突撃してきて・・・。
      あぁ〜!とか言ってたのも束の間、俺はヒュルヒュル奈落の底。
      青い服来た俺のキャラの断末魔らしきものがむなしく響いた。
      ゲームとはいえ、に負けるのはちょっと悔しい。
      横目で見ると、ガッツポーズした誇らしげなが見えた。





      「あ、ほら!次ラストステージだよ!」





      「ぜってぇー負けねぇ!」





      「私が次勝ったら同点だからね!」





      「俺が負けたらの好きなパフェ何でも奢ってやるよ」





      「マジ?!絶対勝つし!!」





      「俺、負ける気しねぇもん!」





      パフェを賭けて始まった最後のステージ。
      最初っから意味わかんねぇゲームだとは思ってたけど、コレも変。
      2人のキャラが一本道走っててさ、頭上にはUFOがいっぱいいるの。
      で、そのUFOから出る光に当たったらそのまま連れ去られる、みたいな。
      よく漫画でUFOに宇宙人が乗ってくトコあんじゃん?
      あんな光景。アレを大画面で見てるようなもんなわけ。
      キャラを動かすハンドルがガツンガツン当たる音が響く。
      ぜってぇこんなのカップルでやるゲームじゃねぇと思いつつも結構真剣。
      だってな、UFOにさらわれる時のマヌケさと言ったら・・・
      





      「、残りライフ1じゃん〜!」





      「うっさいなぁ!絶対勝つんだから!」





      「ムリムリ、俺には敵わないよ〜」





      「あ、スキ有り!!」





      「ヤベッ・・・て、何度も同じ手食うかよ!!」





      の攻撃避けようとしたんだけど・・・・やべぇ・・・・
      思わず思いっきり体当たりしちゃった!!
      体格差のせいで、これもまた漫画みたいにが吹っ飛んじゃって・・・
      つか、顔面?!、顔面着地したかも!!
      これは計算外!わざとじゃない!マジで!
      
      



      「ひゃッ・・・・ぶべッ・・・・・・・・」





      「だだだ大丈夫?!ご、ごめん!!」





      「・・ったぁ・・・」





      は上半身を起こして、自分の鼻を押さえるように下を向いた。
      やっぱ顔打ったのかな?すっげぇ痛そう。
      屈み込んでの顔を覗き込んでみるとすっげぇ涙目で。
      痛いの我慢して涙堪えてる姿が可愛いとか思ってる自分は結構重症。
      頭を撫でながら、ごめん、って謝ってはみるけど反応無し。
      これは相当怒ってる証拠だよな。
      もう1回顔を覗き込んでみると、キッと睨み付けるの視線とぶつかった。
      恐る恐る、怒ってる・・・よね?と聞いてると、答えは言うまでもなく。





      「そんなに怒んないでよ〜!可愛い顔が台無しだヨ?」





      「・・・もう帰る・・・」





      「マジごめんってばぁ〜!」





      「甘えるな!もう知らん!!」
      
      




      は座り込んだまま両手をジタバタさせてご立腹の様子。
      そんな姿も可愛く見える、とか言ったら絶対また怒られるから内緒。
      が涙目で怒るトコなんて滅多に見れないから、もうちょっとだけ見てたい。
      でも、そんなわけにもいかねぇじゃん?
      折角のデート、台無しにしたくねぇし。
      





      俺は立ち上がって、座り込んだままのを抱き上げた。
      小さい身体がフワッと浮いて、俺の腕の中にすっぽり収まる。
      小さくて軽いし、お姫様だっこなんておてのモノ、余裕。
      どうやって腕の中のお姫様のご機嫌をとるかが問題なんだけどね。
      





      「なッ・・・ちょッ・・降ろしてよ!」





      「いーや。帰るんでしょ?帰したくないもん」





      「おーろーしーてー!皆見てるっしょ!」





      「じゃあ、機嫌直してくれる?」





      「・・・パフェ・・・・」





      「いくらでも!」





      「こないだ行ったお店のハニーチョコパフェじゃなきゃ嫌・・・」





      「りょーかい!」





      俺は少し赤くなったの鼻にチュッっと口付けた。
      真っ赤になったを降ろしたくないってのは言うまでもないよね。
      人の目なんて関係ない、誰に見られてても構わないよ。
      恋は盲目ってこういう場合には使えないのかな?なんてね。
      ふとさっきまでプレイしてたゲームの画面を見てみると、でっかいGAME OVERの文字。
      どっちが勝ったのかなぁってちょっと気になってたり。
      コンティニュー画面に続けますか?とカウントダウンの文字。
      続けないよ?もう飽きちゃったしね。
      




      俺にとってといる時間はゲームみたい。
      どうやったら喜ぶかな、とか、どうやったら怒らせるのかな、とか。
      いろんな事考えならが1個ずつを知ってってさ。
      でもさ、どんだけ失敗してもゲームオーバーがねぇの。
      さっきのゲームみたいに同じ事の繰り返しなんて事もない。
      ごめん、から始まる新しいステージは一生飽きないゲームの始まり。
      いつかクリア出来るかな?
      とりあえず今は、腕の中のヒロインを宥めてみようかな。






























      BE HAPPY・・・?


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      けゆばから虎と暖めていたネタ、遂にお披露目ですー!
      このゲーム、説明が難しいんですよ!全然解りませんよね?!
      形的には、寫眞館に乗せてる写真の千歳と虎がやってるゲームなんです。
      それにしても、一体何が書きたかったのかさっぱりですわ。
      そして敏弥、誕生日オメデトウ。

     


      20040331  未邑拝








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