貴女を守りたいと思いました。
      守りたいと、思いました。























      い星
























      星を見るのが好きな君。
      ずっと前だけど、星の何が好きなのか聞いたことがある。


      「別にー・・・」


      「でもいっつも星見てんじゃん」


      「だって綺麗じゃない?」


      「飽きねぇ?」


      「飽きてたら見ないよ」


      「毎日同じもんだろ?」


      「変わらないから、見てるの」


      変わらないものって何だろう。
      変わらないものなんて、この世にあんのかな。
      

      変わらないものに何か意味を持たせる必要はあんのかな。
      一般的に変わらないとされるものは、果てしなく無意味な気がする。
      何の意味もないような気がする。


      「星座とか解んの?」


      「ぜーんぜん」


      「じゃー何見てんの?」


      「星」


      変わらないものは酷く儚げに見える。
      それは俺の目がおかしいのか、心がおかしいのか。
      おかしいと解ってる時点でおかしくはないのかもしんねぇけど。


      俺達は変わり変わってく生き物で。
      それは生命の神秘とか言われてちゃったりして。
      だから変わってくことは高貴なことのように思える。
      変われないものが憐れに思える。
      傍迷惑な博愛主義者の戯言みたいだ。


      ベランダから空を眺める
      後ろからその小さな身体を黙って見つめる。
      頼りないくらい薄っぺらな肩。
      

      あぁ、まただ。
      

      俺との神経回路はどっかで繋がってんのかもしんない。
      そんなこと在り得るわけねぇんだけど。
      でも在り得ないことは在り得ないような気さえする。
      自分でも何を求めてんのか理解不能。


      「あそこの蒼白い星、なんて名前?」


      「んー・・・シリウス?」


      「ふーん・・・あれ、いつまで光んのかな?」


      「・・・さぁ?」


      「すっげぇ儚げに見えねぇ?」


      「でもシリウスって一等星じゃないの?」


      「イットウセイって何?」


      「んー・・・物凄く明るい星ってこと」


      の話によれば、シリウスは−1.42等級の明るさの星らしい。
      光度は太陽の26倍もあって物凄く明るい星。
      因みにギリシア語で、焼き焦がすものって意味らしい。
      妙に星について詳しいに、正直驚いた。


      「どうして儚げに見えるのかなぁ?」


      「には見えねぇ?」


      「んー・・・どーだろ・・・」


      「もしかしたらさ、青いからかもしんねぇな」


      「青いと儚げに見える?」


      「ん、あの光が何となく」


      「そっかー・・・」


      俺も結構考え込み出したらドツボにはまっちゃうタイプ。
      でもは俺より酷い気がする。
      浮き沈みのサイクルに規則性が見つかんない。
      何がを傷つけてんのかわかんない。
      引き金を並べてみることさえ出来ない。


      多分、今は沈み期。


      何だか見てると、あぁ、人間だなぁって感じがする。
      不謹慎かもしんねぇけど。
      感情を表に出されるのは嫌いじゃない。
      信用出来る人間だと思う。


      「星ってさぁー・・・何億年も前から変わってないんだよね」


      「でもそれって目に見えてるとこだけだろ?」


      「目に見えないところにも星はあるの?」


      「無いとは限んないじゃん」


      「そーかなぁー・・・」


      「目に見えないものって認識しようがないだけじゃん?」


       目に見えてるものだけが真実とは限らない。
       だって目に見えないものは確かめようがない。
      

      「そっかぁー・・・」


      「ん?」


      「目に見えるものが全てだったら、世界はとっても狭いね」


      「狭い?」


      「希望なんて、持てそうにないね」


      「目に・・・見えねぇから?」


      「狭すぎて・・・希望なんか入りきれないからだよ」


      夜風が肌を撫でてく。
      三月の風は冷えた身体に優しくはない。


      世界はきっと俺達が思うよりずっと広い。
      面積とかそんな物理的なもんじゃなくて。
      俺達の知らないことがいっぱいあるって意味。


      それはが言うように、より多くのものを存在させる為なのかな?
      希望とか絶望とかそういう類のものの為なのかな?
      よく解んねぇけど。


      「目に見るものが全ての世界だったら、希望もないんじゃねぇ?」


      「どうして?」


      「だって希望だって目に見えねぇじゃん」


      何となく夜空を見上げてみる。
      自由気侭に散りばめられたような星。
      真っ黒じゃない空にひときわ輝く、青。
      どうしてこんなに綺麗に見えんのかな?


      の肩を抱き寄せようとした手が途惑う。
      そんなこと、気休めにさえならないような気がしたから。
      が望んだのはこんなことじゃない気がしたから。


      「何だかんだ言ってもさ、目に見えるもんが全てじゃねぇよ」


      「・・・」


      「優しさとか希望とかさ・・・目に見えねぇけどちゃんとあんじゃん」


      不思議なくらい優しい声が出る。
      まるで子供をあやすみたいな。
      の綺麗な目に俺が映る。


      目に見えるものしか信じない。
      それが一番賢い生き方だと思う。
      だって傷つかずにすむ。


      でも本当にそれでいいのかな?
      目に見えるものと見えないもの。
      比べてみれば、見えないものの方が多い。
      いや、それは人其々なのかもしれないけど。
      でも俺は、そう思う。


      には信じて欲しい。
      目に見えないものだってちゃんと存在してるんだって。
      優しさとか希望とか愛情とか。
      俺のそんな感情は全部、に向いてる。
      目を、逸らさないで。


      「なぁ、?」


      「・・・なに?」


      「愛してるよ」


      「・・・うん」


      「嘘じゃねぇよ?」


      「・・・うん」


      横にいるの身体を抱き寄せた。
      細くて頼りない、薄っぺらな肩。
      こんな身体で生きて行けんのか不思議。
      世の中の脆いものの象徴みたいに思える。


      ねぇ、俺の言葉、ちゃんと届いてる?
      嘘っぽいって思ってる?
      にはどんな風に聞こえてる?


      「・・・信じないよ」


      「・・・え?」


      「優しさとか希望とか・・・愛してるって言葉とか」


      「・・・」


      「だってホントか全然解んないもん」


      「・・・


      「だけどね・・・」


      「だけど?」


      「だけどね、敏弥は信じてるの」


      「・・・俺?」


      「うん、敏弥のことは信じてるから・・・敏弥のゆうことも信じてる」


      が見上げた星空を見上げてみる。
      やっぱり変わること無い星の並び。
      恐いくらい、綺麗に見える。


      人を信じるのは、きっと難しい。
      星と違って人間は不変のものじゃない。
      信じる心を委ねるにはあまりにも儚すぎる。


      だったら目に見えないものに対してならなおさら。
      言葉を信用なんて、ホントに出来るもんなのかな。
      


      思考が支離滅裂。
      信じて欲しいけど信じる価値があるのか。
      信じるって言われると自分に自信がもてなくなる。


      「敏弥がくれるなら、ホントでも嘘でも良いよ」


      「・・・嘘でも?」


      「うん。私が信じてるのは『敏弥』だから」


      ふと唇にのそれが触れる。
      どうして身体の一部をくっ付けるとこんな気持ちになんのかな。
      あったかくて安心できて、ほっとする。


      も同じ気持ち?
      同じもん、俺があげれてる?


      「目に見えるものとか見えないものとか、どーでも良いよ」


      「・・・そー?」


      「何を信じるかは、私の自由でしょ?」


      「・・・俺のこと、信じてる?」


      「信じてるよ」


      「・・・なんで?」


      「・・・今日さ、星キレーだねぇ」


      「答えになってねぇよ」


      「今この瞬間にさ、この星見てつ人ってどのくらいいるのかな?」


      「・・・」


      「世の中にはいーっぱいの星が溢れてるけど・・・」


      「・・・けど?」


      「私の隣にいるのはさ、敏弥なんだよね」


      「・・・?」


      「好きだよ」


      「・・・


      「好きだよ、敏弥」


      「・・・俺も」


      好きだよ。
      想いが、溢れる。


      どれだけ考えても答えなんか出ないのかもしれない。
      だって『答え』だって、目に見えねぇもんだから。


      俺よりずっと弱い人。
      俺よりずっとずっと強い人。


      貴女を守りたいと思いました。
      守りたいと、思いました。


      「愛してるよ」


      星は唯々綺麗で。
      青く輝く闇に、永遠を想った。
      























      BE HAPPY・・・?


      ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

      自分でも激しく支離滅裂だと・・・(;´Д⊂)
      何を言いたいのか解らないけど、何かが言いたい気がします。
      遅くなったけどとりあえず・・・

      ★☆HAPPY BIRTHDAY TO Toshiya☆★


      20050403  未邑拝




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